帰ってきたみふ子の真夜中日記

ちんちんついてる爆乳抜き屋さん。全身課金500まん。一部R18

シュレーディンガーのちんこ

※お久しぶりの黒井です


ずいぶん久しぶりの更新となりました。2月も半ばです。2月といえば、つい3ヶ月前くらいにはホストクラブだのゲイバーだのでのシャンパンの画像をあげてた嬢アカウントが突然病みツイートをしだす季節なのですが、まあ、言ってみれば風俗業界的にはKAN・SAN・KIなわけです。黒井もいま多少暇になってるわけなのでこうしてはてなに久しぶりにログインしてみたのでした。

それにしても、状況は何も変わってないですね。よく飽きないですね。悪意垂れ流し続けるのだってエネルギーいるでしょうに。


※「ペニスのついた女性」は存在するのか?

さて、件の人たちは「トランスジェンダー」またはMtFをTIM(Trans Identified Male)と呼び、MtFは所詮男なんだよと強調するわけですが、いわゆるオペ済みGID-MtFをどう扱うかで微妙な差異が見られます。jijiというこの騒動の火付け役の扇動アカウントなどはオペ済みGIDもTIMと呼びたがってる一方で、別のアカウント群は、まあ、さすがに忍びないのでしょう、オペ済みMtFGIDは女性としてみなしていいよ、しかし、ペニスのついた女性は存在しないよ、という立場です。さて、ここで真剣に考えてみましょう。ペニスのついた女性は存在しないのでしょうか?


まず法的なレイヤーで考えてみると、ペニスのついた女性は現状この国には存在しません。これはきわめて明快な話で、日本では男性が戸籍上の性別を変えるためにはペニスを切除することが必要だからです。わたしのように普段から女性の格好をし、女性ホルモンの注射をし、シリコン入りの大きな乳房を抱えていてもです。そのことの是非は当事者間でも意見が割れていますが、まあそれはまた別の機会に話すことにいたしましょう。わたし自身も態度を保留にしているところです。

しかし日常生活でのレイヤーでは?となると、これは「実はいる」と言わざるを得ません。なぜなら日常生活においては、別に裸になるわけでも、染色体検査をするわけでもないからです。あなたがいますれ違った「女性」にはもしかしたらペニスがついているかもしれない、しかし、あなたはそのことに気づかない……だとしたら、「ペニスのついた女性」は存在することになる。あなたが気づかないだけで。これを禁止したいなら、もはや、男性として生まれた人間の女性装や、女性ホルモン投与を法律で禁止するしかない。当然それは人権侵害です。

さて、件の人たちの多くは「ペニスのついた女性」を認めず、手術済みGIDMtFなら良いというわけですが、この態度はトランス女性がどのようにしてトランジションを進めていくかということと考え合わせるとハッキリ言って矛盾そのものと言えます。なぜなら、手術済みGID MtFは突然生まれるわけではないからです。

性別違和を自覚し、ジェンダークリニックで診断を受ける、ホルモン治療を受ける、そして手術……となるわけですが、この間にはほぼすべての当事者はRLE(real life experience)という過程を踏んでいます。要するに、治療途中で、移行後の性別で社会生活を行なってみる、「試し運転」、まあ自動車学校における「路上講習」のようなものでしょうか。

こう考えてみると、やはり、「ペニスをつけたまま風呂に入る MtF」だとか、「ペニスをつけたまま女子トイレに入るな。ペニスを切ってから」という話は当事者の現状を無視しているわけです。なぜならば、「路上講習」は既存の社会に溶け込んで安全運転できるようになるための期間です。ペニス付きで女風呂などと言って、自宅にお風呂があるのにわざわざこちらから事故を起こしにいくようなことはまさか考えられませんし、そして、女子トイレの場合は、路上講習中のトランス女性が男子トイレに入る方がむしろ事故を起こしにいくことだからです。誰でもトイレ?いいでしょう。でもあれが開くの待ってたら、わたしいつか絶対に漏らしますよ。

ここまで語ったら勘のいい人はすでにお気付きでしょうし、わたしもこの際綺麗事は抜きにしますが、性別移行において鍵を握るのは現状「パス度」ということにはなっているかと思います。それはルッキズムだと言われても、これはトランス側の罪ではないんですよ。むしろトランスがマジョリティを恐れ、萎縮し、遠慮した結果なのです。

たとえば、カツラをかぶった昨日今日女装をはじめたような中年の見た目男性が女子トイレでの自撮りをSNSにアップしたとします。「わたし、今日から女として生きることに決めたの」というコメントとともに……ほんとに2秒で結果が予想されるくらい明らかなことですが、MtFコミュニティからは総スカンでしょうね。「ああいうのがいるから誤解される。迷惑」と。 MtFはマジョリティからの圧力を受け、マジョリティの視線を内面化しながら生きています。

そして、トランス女性が「あれ、オカマじゃない?」という声を恐れ、傷つき、美容整形を繰り返すことは珍しくありません。その費用を捻出するために身体を売ることも。わたしも何度となく某美容外科にお世話になっています。 


※「トランスセクシャルはOK」は誰も救わない


さて、「手術済みGIDMtFはOK」論ですが、ここまで来ればこの論はTERFの皆様のいわゆる「アリバイ作り」でしかないことは明確でしょう。要は「誰がパンツの中を見るのか?」という話です。日常生活においては誰もパンツの中を見たりしません。まして染色体検査を行ったりもしません。であるとするならば、「手術済みGID MtF」と「路上講習中の MtF」の区別はつかないわけです。だとするならば、どうしてもパンツの中や染色体を透視したい人は「ペニスがあるように""見える人""」と「そうでない人」を分ける形になるでしょう。つまりこうなると、手術済みGID MtFでも、元の性別がバレたらアウトなわけです。そしてこのような論がまかり通っている限り、手術前であれ後であれトランスはマジョリティの視線を常に意識して生きることになる。マジョリティのようには生きられない。ネット上の小さなコミュニティや、怪しげな酒場や、風俗店の待機室以外では。


※「トランス差別は存在しない」などと言い切るアカウントが存在する中で


ここまで言っても、まだわからない人がいるならそれは永遠にわからない人だと諦めるしかありません。その人の本音は男性から女性へのトランスそのものが許されざる行為ということなのでしょう。実際そのような表明をしているアカウントをわたしは多数見かけました。また、「トランス女性差別は存在しない」というツイートに多数RTがついているのを目にしました。それが誤りであることはわたしの過去の日記を読んで頂ければわかるかと思います。

わたし自身はそのような人々とリアルでは関わらないまま一生を終えることを祈ってますが、他方で次のようなシチュエーションが発生することも空想しています。あなたが女性だと信じて友情を育んだ「女性」が実は「Y染色体」の持ち主だったなら……