※やあやあ、戻ってきたよ
ここ数ヶ月、「みふ子」としては、きんとら(https://m.youtube.com/channel/UCStLLOC5faKpFtqeX6Y_TSA)のラジオに出たくらいで、ずっと沈黙をしていたんですが、まあそれというのも、普通に(コロナ禍にも関わらず)忙しかったのと、正直ツイッター上のトランスをめぐるやりとりにウンザリしていたからで、結局最初から理解しようとする気のない人たちに何を言っても無駄だと感じたからに尽きます。
そもそもツイッター上で無理解な人がタガの外れた差別的なことを壊れたスピーカーのように繰り返したところで、今のところわたし個人の生活にはあんまり関わりはないですしね。大多数のトランスがそうであるように、わたしはわたしの状態に応じて、無理なく日常の様々を生きています。
※語る必要のないことは語らなくていい
わたしがどっちのトイレを使っているか?そんなことはプライバシーなんでそもそも言う必要なんてないんです。ついでにいえば、下半身の状態も言う必要なんてない。わたしは裸の仕事をしていますけど、そうでもなければね。ただ個々人の状態やその場のシチュエーションに応じて、無理なく日常生活を営む、それだけのことなのに、なぜあれやこれやと聞かれなくてはいけないんです?放っておけよという話です。
※トラ女の性被害の報告はゼロ?!なぜならば……
そうは言っても身分証を見れば、性別の変更をしているか、改名をしているか、などがわかるわけですが、これはさしあたり実は当人の生活実態などとは関係なく、男性器から女性器への性別適合手術をしても男性として社会生活を送っている人もいれば、むろんトランス男性でペニスはないものの男性ホルモンの作用で見た目がまったく男性だが、なんらかの理由で戸籍の変更をしていない人もいるわけです。トランス女性は、そうしたさまざまな性の辺境を生きる人たちの一部に過ぎません。
さて、トランス女性のとある性被害にまつわるツイートがまたひどく捻じ曲げられて拡散されているようです。
""被害に遭ったとき「女性被害者」になれること自体が私は羨ましかった""という表現が指弾されているのですが、この後に非常に明快な説明を試みているのにも関わらず、この""でくくった部分だけがとある人たちに拡散されて、「セカンドレイプ」「女はイージーモードというインセル思考」というコメントをされているわけです。
やれやれ、だからTwitterは嫌なんだよまったく。
わたし個人のことを言えば、電車で尻を触られることもしょっちゅうだし、街ですれ違いざまに胸を触られることもありますし、後ろから来たチャリに尻を鷲掴みにされたりする。繁華街を歩いていれば「おっぱい!」と叫ばれることもある。あと仕事柄わりと露出度の高い服を着て(いま何かと話題になっている)「夜の街」を歩くこともあって、まあ時には酔ってたりする。羽交い締めにされて車に乗せられかけたりね。突然ですよ、突然。車は怖いですね。車から降りたいんなら口で抜いてって言われたり。
でもね、そんな被害に遭っても届出出せないんですよ。
そもそも警察の文書には「トランス女性」などという言葉はきっと載らない。だからトランス女性の性被害の報告はゼロです。
では、わたしが仮に被害届を出したとして、警察の文書にはどう記載されるか?
せいぜいが「男性の被害者」または「女装した男性」などと記載されるくらいではないかという気がしています。何年女性ホルモンを打って、生活の実態はどうであっても。街中ですれ違う人が当人をどちらの性別で認識しようとも。
そんなの、出せませんよ。
我慢した方がずっといい。まして警察に届出出す時には、あれやこれや聞かれるんでしょう?
あの「問題化」されたツイート、わたしならばああいう表現は使いませんが、ようは被害者にすらなれない、というトラ女の現実を言ったもので、インセル思考だとかセカンドレイプなどというのは曲解にも程があるでしょう。悪意があるとしか思えません。
まあ、Twitterはこういう印象操作ができてしまうんですね。そしてこれは改善されないでしょう。
非当事者の皆様、トランスとかジェンダーのことを知りたいと、もしあなたが思うなら、Twitterはダメです。YouTubeを見ましょう。いい時代になったもので、いまたくさんの当事者がYouTubeで発信しています。彼ら彼女らの、直の声を聞いてみてください。捻じ曲げられたあやしげな引用ではなくて。