帰ってきたみふ子の真夜中日記

ちんちんついてる爆乳抜き屋さん。全身課金500まん。一部R18

それは「差別」だと言わなければならない時

※トランス女性が捕まったらどうなる?


先般、トランス性をめぐりある裁判が行われました。とある記事の抜粋です。


性別適合手術で男性から女性になった性同一性障害の受刑者(32)が、拘置所や刑務所でホルモン投与の治療を受けられなかったのは違法だとして、国に1000万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、東京地裁(鈴木謙也裁判長)は18日、請求を棄却した。


この件、わたしも興味があって多少追いかけていました。検索すればすぐわかることなので書いてしまいますが、性別適合手術済みのトランス女性(いや、元トランスの女性、と書くべきなのでしょうか?)が交際トラブルで相手の男性を手にかけてしまった事件です。当該の事件の初公判のもようを描いた記事では被告が、「発言のたびに垂れ落ちるヨダレをふき取るために手にハンドタオルを握って出廷した…,…被告は、裁判長の語りかけにも右手をけいれんさせたり、体を前後に揺らし、口をポカンと開けて宙を見つめるばかりだった。」という状態で、「まるで別人になってしまった」とされています。

わたしはこの記事を読んだ時、「オペ済みでさえこんな仕打ちを受けるのなら悪いことはできないな」「もし、何か罪をでっち上げられて刑務所に叩き込まれるようなことがあれば真剣に自らの命を終わらせることを考えなければならないかもしれない」と思ったものです。性別適合手術を行なったトランス女性にとってホルモン注射で女性ホルモンを補うことは、健康上どうしてもしなくてはならないことにあたります。いくら罪を犯したとはいえ、その健康上必要最低限のことさえ許されないというのは明らかに「差別」であり、現状この社会でトランス性が置かれた立場をしめすものにほかなりません。

わたし自身に関していえばずっと若い頃から女性ホルモンの投与を受けており、また豊胸手術も受けています。戸籍名の変更も行いました。普段から女性の格好をしており、各種施設の係員からは女子トイレに誘導されます。しかし戸籍上の性別は男性です。であるので、わたしはいざその段となれば男性と扱われ、長い髪を刈られ、ホルモン治療へのアクセスを失い、男性用刑務施設に収容されるでしょう。死んだ方がマシだと思います。

ツイッターのTERFと呼ばれる人たちのあいだではなぜかやたらとトランス性と犯罪を結びつける人がいるのですが——ふつうに考えてその時点でもう紛れもなく「差別」なわけですが、かの人たちはそれを否定します——であれば、トランス性が実際に被疑者となり、国家権力から直接その身柄を管理されるようになった時にどのような処遇を受けるか実例を踏まえて考えてみるのも一興ではないでしょうか。非当事者で想像力にあまり恵まれていない方にはそこではじめて見えてくるものもあるでしょう。まあ、わたしから言わせれば「そこまでいかなきゃ見えてこないんだ、ふーん」って感じですが。


※「身体のことを考えている」というのであれば


「身体のことをずっと考えている」——とあるトランス排除派のカウンセラーのつぶやきですが、それならば、トランス女性のリアルで多様で、多くは非標準的な肉体のことも考えてもらわなければなりません。結局あなたが考えているのは、教科書にある2通りの肉体のことだけでしょう。それは多様でリアルでなまなましい肉体のことではないですね。あなたの中にあらかじめある性別と紐付いた肉体という「概念」に過ぎません。それとも、トランス女性から女性ホルモン治療へのアクセス権を奪い、男性としての自覚を促す「転換療法」を実施したいという欲望をお持ちなのでしょうか?それが多数の自殺者を生んでいることはすでに多くの識者によって語られているはずですが……。

たぶんアンチトランス側は差別を正当化するために「あえて勘違いしてるフリ」をなされてるのではないかと思いますが、反・アンチトランス側の中でも「トランスジェンダーはアンブレラタームである」ということを主張した上で「すべてのトランス女性をすべての女性専用スペースに今すぐこの状態で受け入れよ」と明確に要求しているアカウントは存在しないか、存在していたとしてもきわめて少数でしょう。現状そのようにはなってないものを変更するには大きなエネルギーが必要で、そんなエネルギーはマイノリティのトランス女性にはありません。わたしに関していえばただ生活者としての当事者の視点に立ち、「ふだんから女性として生きているトランス女性が女性専用スペースを状況に応じて利用することを、ただ(全裸にならなければ見えないはずの)【性器の形状】一点のみを理由として拒まれることは不当である」と一貫して述べているだけです。この不当な扱いを仮に適用した場合、トランス女性の日常生活はきわめて困難なものとなります。どうして屋外で尿意または便意を催しただけでわざわざ自分がトランスであることをカミングアウトしなければならないのでしょうか。女風呂?入りませんよ。性器なんて出したくないに決まっているでしょう。

これは何度も言いますが、トランス女性にとって女性専用スペースの利用の話はいわば「泣き所」にあたります。現状のトイレの状況では、女子トイレを利用できるトランス女性と利用できないトランス女性がいるのは確かなので、結局「パス度」による分断につながるわけです。こんな話題はトランス女性にとって不利にしかならないのに、なぜか「TRA(って言うんですか?わたし全然わからないんですが)側がパートタイムクロスドレッサーも含めてすべてのトランス女性を女性専用スペースに受け入れよと主張している」という話をねつ造されている。


もう一度言いましょう。何度でもいいます。

「【女性専用スペース論争】はシス=システムをテコとしたトランス女性への憎悪扇動である」と。


※生物学と人間社会は別である






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この「国立大学の理系」というbioの素晴らしい知性をお持ちの人に、たかだか一介のニューハーフ風俗嬢のわたしが何か言うのも烏滸がましい気がしますが、生物学——それもオス・メスレベルのきわめて解像度の粗い——を安易に人間社会に適用することの危険性を、これまでの研究人生の中で習わなかったのでしょうか?たいへん不幸な方だと思います。

理系に対する偏見が強まるのでそのbio消した方がいいと思いますよ。